ペット可物件の希少価値



今の家を追い出されるということで、新天地に引っ越したいという欲求のもと、軽く都心に近い地域で探してみた。
駅周辺にある不動産屋を片っ端から当たって、初めはペット可の物件ではなく、普通に僕好みの物件を探していたのだが、どうやらペット可という条件はかなり物件数を減らす要因だということが分かってきた。
こんなにペット可物件を探すのが大変だとは夢にも思わず、退去の期日ギリギリまで放置しておいたのが悪かった。
結局ペット可の物件が見つからなかったので、野宿の毎日を送っている。
公園の公衆トイレは頭が洗いづらいし、川の水は汚くて飲めない。拾ったブルーシートでは、風はしのげない。
早くペット可の物件を探さなくては死んでしまいそうだ。
温暖化だ何だといっても冬の夜は、寒い。
昨日、ペット可の物件が見つかった夢を見た。うれしさのあまり夢の中で気絶してしまった。
そしたら、昔別れた妻のキミコが空から優しく手招きしていた。
思わず逝ってしまいそうになったが、危ないところで踏みとどまることが出来た。
それはまだ、現実にペット可物件を見つけられていないという潜在意識が働いたせいに他ならない。

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